東洋医学と現代医学
これは決して現代医学を否定しているわけではありません。現代医学は西洋医学が主となっている面が大きいですが、西洋医学の特徴とは別として現代医学としています。
現代医学の欠点として、人体を形態的・解剖学的に診て、人体はすべて同じ構造をし、同じ力を持っていると考えてしまっている点である。もちろんそれが間違っているわけではないのだが、現代医学は、各個人それぞれの体力や体質、性格、年齢などからくる生理作用の相違を無視して、解剖学上の統計に依存してしまっています。検査をして器質的に問題がなければ、どんなに症状があったとしても問題ないになってしまうのです。
現代医学がどういう考え方を基礎にしているかといいますと、顕微鏡などを用いた解剖分析的な方法によって目に見えるもののみを単位として、体系立てていこうとしています。
そのために、動物や人体解剖を行い、誰が見ても同じようにわかるもの、誰にも共通に備わっているものを抽出して、それを「科学的」と言っているのです。生命がある時のみに働く生理的な力とか、各人の個性といった目で直接的にとらえることができないものは、なかなか信用しないです。
これに対して、東洋医学の考えは、目に見えるものの裏にある生理作用や、精神といったものの働きを非常に重要視し、それを「氣」と総称しているのです。そして目に見える「形」や「相」は、氣によって作られ、その氣の変動によっていろいろと変化し、生々営々されていると考えます。氣と形とは、お互いに働き合い、協力し合っているのです。
では実際東洋医学とは
大枠で言うと東洋医学とは中国や韓国、日本などの東アジアで発展してきた医学の事をさす事が多いです。
中国では、中国が中心として日本が東側なので、日本の伝統医学を東洋医学と認識している事が多いです。
では、「東洋」と言う言葉が日本で使われ始めてきたのはいつ頃かというと明治頃(1900年前後)に「東洋」「西洋」と今までの伝統医療・伝統医学の事を東洋医学、欧米などの外から入ってきた今で言う現代医学が西洋医学としてそれぞれの文化を区別する言葉として言われてきました。
それ以前は、伝統医療などと言われ鍼灸も民間療法として一般的な施術として知られていました。
具体的に医学としては、経験則にもとづく経験医学です。理論よりも実践が先行していて実績がある。昔の東洋医学の専門家が後世に東洋医学を残すために、データや手法、理論的に体系化したものが、現代東洋医学の基盤になっている。
東洋医学の良い所
①経験と実績に基づき結果を残している。
②数千年も医学として受け継がれている。
③症状だけを診るのではなく全体を診る。
東洋医学の悪い所
①西洋医学の様な科学的な証明をする事が難しい。
②難解な言語表現などが多く理解しにくい。
③西洋文化に馴染まない表現や考え方をしている。
東洋医学と西洋医学の特徴の違い
西洋医学は各分野に細分化されスペシャリストがいて、血液検査や画像診断、外科的処置などを駆使して細かく体を検査し診ている為、部分的な面では優れた能力を発揮する。
東洋医学はそれぞれ個人の得意分野はあるかもしれませんが、基本的に専門性はありません。病名などによって施術を行うのではなく患者さんの病態や体質など全体を診てそれに合わせて施術を行っていきます。
まとめとして
東洋医学、西洋医学とそれぞれありますが、それぞれの考え方があるので、どちらが良いとか悪いとかはありません。どちらも体を良くしていくと言う考えかたは一緒なので、どちらも良いのです。西洋医学の科学的に対して東洋医学は非科学的と言われますが、現代の科学技術では、解明しきれていないだけで、今後科学技術が発展していけば東洋医学も科学的に解明されていくかもしれません。